美術・芸術系

 韓国人留学生を中心に、日本の美大、美術系学部へ進学する留学生が増えています。大きな視野で見るなら、発展途上の国の学生が経済だの技術だのを目指して進学していくのに対し、経済発展をした国の学生たちが芸術系を目指すようです。理由は様々でしょうが、夢を追いかけ、最後まであきらめず頑張ってください。
 私も過去これまで何人かの外国人留学生を美大に進学させて来ました。それと同時に、というよりこちらが本業ですが、日本人の受験生たちも進学させています。それら総合して言えるのは、やはり、この分野の大学では、実技試験、才能が大きくモノを言うということです。
 このページには載っていませんが、例えば、日本大学の芸術学部、ここはこの分野を目指す日本人受験生たちの憧れの大学・学部です。 ちょっとやそっとのことでは合格できません。しかし、十数年前まではこの分野を目指す外国人留学生が圧倒的に少なく、2人募集して1人しか応募せず、ほぼ無条件で合格するなんて夢のような状況でした。しかし、最近の人気の高まりから、やはり競争力が増し、狭き門になっているようです。

 まず、美大を目指すなら、その大学でどのような実技試験が実施されるのか、しっかりと調べてください。どの分野の学部にも言えることですが、特にこの分野の志望者は、まず大学へ行き、先輩と友だちになって、様々なアドバイスを受けるようにしましょう。恐らく、その先輩は『美大予備校へ行く』ことを勧めてくると思います。
 日本人受験生たちは、これらの学部を目指す時、専門の美大予備校へ通います。美大進学の専門指導をしてくれる予備校です。 そこではデッサンを始め、様々な指導をしてくれます。また、そこへ通うことで、残念ながら自分の才能を思い知らされてしまう受験生もいます。才能勝負の世界ですから仕方ないですね。
 デッサンの授業で絵を描きまくり、鉛筆がどんどん短くなり、短くて使いにくくなった鉛筆の量は段ボールいっぱいになるそうです。それくらいデッサンの練習をするのです。
 また、練習しても上手になれるとは限りません。
 本当に厳しい世界です。

 私は美大出身ではありませんが、趣味で絵を描いたりしています。そこで、美大志望の受験生には、私の絵を見せるようにします。
 『俺より上手に描けるか?』
 …と。

 才能のない若者をあきらめさせる機関として揶揄(やゆ)されるのが、芸術系の専門学校です。こちらの方は、名前させ書ければ、お金さえ払えば誰でも入れる学校です。

武蔵野美術大学多摩美術大学文化学園大学