スケジュール

 外国人入試は、日本人の特別選抜入試と同じ枠内で募集されます。ですので、それに合わせた対策を取らなければなりません。そこで、日本人の入試予定に合わせた外国人入試スケジュールをご紹介します。

受験学年4~6月

 日本人の高校生たちは内申(高校内の成績)を上げるために努力します。この内申をもとに特別選抜入試にエントリーするか、それとも学科試験の一般入試を受験するかが決まってしまいます。
 外国人入試の場合も同様で、6月にある日本留学試験で受験する大学が決まるのです。

受験学年7月

 6月の留学試験の結果が、7月の下旬に出ます。それまで、私の学校では様々なイベントを実施いたします。これは日本社会を経験してもらうのが目的ですが、何より面接試験での話題づくりでもあります。また、JASSOの進学説明会へは必ず参加するようにしましょう!
 7月に結果が出たら、その成績でどのような勝負をするのかを決定しなければなりません。
 6月の日本留学試験の日本語で200点しか取れないような学生が、11月の試験で300点超えるのはギャンブルに近いです。そこで、まず『ビザの心配』を優先し、合格しやすい大学を受験して合格を確保しておきましょう。その後に、チャレンジ入試を受験しましょう。
 つまり、6月の試験結果で『11月の留学試験を再チャレンジする』か、『11月の留学試験の前に合格を優先させるべき』かが決まってしまうのです。

受験学年8月

 この期間にオープンキャンパスへ行き、志望理由書の材料となる情報を収集してくるようにしましょう!この点も日本人受験生と全く変わりがありません。
 時々、『日本人の大学入試と外国人の大学入試は違う!』とおっしゃる先生がいますが、大間違いです。そのような話は無視しましょう!
 もちろん、日本人の入試と違うところもあります。まずは提出書類です。
 夏休み中、一時帰国するような学生は、必ず必要書類を揃えてくるようにしましょう。

受験学年9月

 いよいよ追いこみの時期です。これまた日本人受験生と同じです。
 日本人受験生の場合、この頃に指定校推薦、一般推薦のエントリーが決まってしまいます。それに合わせ、外国人入試でも出願準備をします。
 それと同時に、この月から試験当日まで大学個別試験に向けた対策を行いましょう!面接はもちろんですが、それ以前に、大学の個別試験は大学・学部によって個性的で、様々な対策を行わなければなりません。
 英語が必要な大学、古文が必要な大学、公民が必要な大学、歴史が必要な大学、中学受験の知識問題のような知識が必要な大学、等々、個別に対策を進めなければなりません。つまり、日本語学習に時間を割いている場合ではないのです。

受験学年10月

 既に入試は始まっています。
 早稲田大学の外国人入試だけでなく、次年度4月入学生の入試は9月から始まっており、この月から徐々に増えて行きます。
 無論、入試に直結した対策を行わなければなりません。

受験学年11月

 日本人の特別選抜入試のピークです。つまり、外国人入試のピークでもあります。
 第2回日本留学試験がある月でもあるのですが、この頃になってようやく『11月試験では遅すぎる!』と思い知る外国人学生が大勢います。
 しかし、既に手遅れです。
 また、『11月試験での出願も可』となっている大学の入試が、11月の日本留学試験の前日に実施されたりします。11月勝負のリスクの大きさを思い知ることでしょう。

受験学年12月

 この月でほとんどの特別入試が終了します。つまり、外国人入試も終了となります。
 ただし、原則、日本人の入試を優先的に(先に)実施しますので、日本人入試が終わってから外国人入試を実施するような大学では、早々と出願だけ行い、年明けに試験を行うところもあります。ただ、そのような大学でも11月の試験結果がでる以前に出願締め切りとなりますので、11月の結果を見てからでは受験不可能です。
 下旬、11月の試験結果が出ますが、それを見てから大学を探しても手遅れです。

受験学年1月~3月

 日本人の一般入試が始まります。そのため、この時期、大学側は外国人入試になんぞ時間を割けないというのが本音です。その結果、このころの外国人入試のほとんどは『日本留学試験利用入試』になります。つまり、日本留学試験の結果が高いものから合格するのです。
 さすがにヤバそうな外国人をはじく意味で『面接のみ実施』という大学もありますが、かなりの大学で『書類選考』となっています。そのせいで、日本人なら見向きもしないような無名大学に、留学試験の日本語で300点を超える優秀な学生が殺到します。見ていて本当に気の毒です。すべて日本語学校の先生たちの指導が悪いのです。
 また、この時期に募集するのは、9月~12月の募集での欠員を補う補欠入試的性格、つまり、二次募集、二回目募集が多く、合格者が非常に少なくなっています。9月~12月入試での募集の1/4~1/3程度と見ていいでしょう。その少ない募集枠に大勢の受験生が殺到します。11月の試験結果を見てから出願する学生と、9月~12月入試で不合格になった学生、そして、ふと我に返ってビザ確保に必死になる学生が受験してきます。
 まさに『バトル・ロワイヤル入試』になります。