高千穂大学

高千穂大学の外国人入試対策

　文科省・法務省が指定する『進学するには日本語能力試験N2相当（以上）の日本語能力が必要である』という条件を求めてきます。選考方法としては、日本語能力試験、あるいは、日本留学試験の成績を提出し、面接（その際、文章の読み上げ有）試験で選考するようです。

　この大学の入試では伝説があります。
　以前、昔のように『受ければ合格する』ような倍率ではない入試で、合格した学生がいました。
　その学生は、ほとんど日本語でコミュニケーションがとれません。何を言っているのか分かりません。そんな中国人学生でした。
　しかし、ひたすら真面目な学生で、ウチの学校の掃除のアルバイトをしていました。その仕事ぶりは非常に真面目で、よく気がつく学生でした。こういう内面が外へ出てくるような雰囲気で、本当に人の良さそうなタイプの学生でした。これを感じ取ってくれれば、どこの大学でも合格するだろうと確信していました。
　そして、彼が高千穂を受けました。試験は散々だったようですが、面接で合格したと、今でも信じています。
　面接試験の質問は、
　教授「うぅぅん。…（沈黙）。お！君、出席率がすごいねぇ！」
　学生「はい。」
　これで終わりでした。たったこれだけです！
　報告を受けた時、何度も聞き返し、最後に２人で大笑いしました。彼は不安がっていましたが、私は合格を確信していました。大学が、出席率と共に、人柄も見ぬいてくれた、と。
　彼の出席率は100％だったのです。
　普通（多数派）の日本語学校では、出席率をごまかすのが当り前で、○％10万円で商売する学校も沢山あります。しかし、ウチの場合、一応、優良校で、そこらへんは非常に厳しく信頼もありました。
　彼は誰よりも早く登校し、黙々と掃除をしていたのですから当り前です。
　しかし、受験前、徹底的に面接の練習をした時、あまりの日本語の酷さに、最後は匙を投げてしまいました。
　また、高千穂クラスでしたら、大学へ行ってからも日本語学習があります。そこらへんも合格要因だったんじゃないでしょうか。
　進学しても、すぐに学校をやめてしまう外国人学生が多数派です。学校へ行かず、ビザが切れるまでの期間、アルバイトをしている。下手すりゃオーバーステイまでして日本でアルバイトをしつづける。こんな状況ですので、学生を集める大学側も必死です。
　そんな外国人が大勢いる中、彼のような学生こそ、日本の大学で何かをつかんで帰っていって欲しいものです。

　対策としては、日本語能力試験を目指して勉強し、その延長に出願する形がいいと思います。