共生社会のための日本語教育

外国人と共生する社会

 この動画は、日本語教師・安井友美氏が企業向け講演の内容をもとに、「外国人と共に働き、共に成長する職場づくり」と「その一言で未来が変わる日本語の使い方」について語ったものです。

 安井先生はこれまで日本語学校や専門学校で教務主任や校長を務め、ビジネスパーソンやその家族、子どもたちにも日本語を教えてきました。現在は外国人に日本語を教えるだけでなく、日本人側にも「やさしい日本語」の重要性を伝える活動を行っています。さらに、職場における女性活躍推進のためのメンタリングやコーチングも行い、国籍に関係なく誰もが自分らしく活躍できる社会を目指しています。

 活動の大きな転機となったのは、2016年から関わった難民支援の日本語教育でした。ひらがなやカタカナも分からない「ゼロ初級」の難民に対し、「3か月で日本で働けるようにしてほしい」という従来の常識では難しい依頼を受けたことがきっかけです。一般的には日本語能力試験N2レベルが必要だと言われる中で、その固定観念を見直し、どのようにすれば外国人が日本社会で受け入れられ、共に成長できるのかを徹底的に考えました。試行錯誤を繰り返しながら独自の教育メソッドを構築し、結果として6年間で約300人以上を指導し、就職率を10%未満から90%まで引き上げる成果を上げました。

 この経験から生まれた教材が「伝わる・伝える日本語」であり、「MOCHIVATE」という活動名には、月のうさぎが困っている人に餅を配る物語と「motivate(動機づける)」を掛け合わせ、「人にきっかけを届けたい」という思いが込められています。活動の目標は、心の国境を取り除き、誰もが安心して暮らせる多文化社会を実現することです。

 講演では、外国人を受け入れている企業からよく相談される「日本語が伝わらない」「生活トラブルが多い」「どう受け入れればよいのか分からない」といった課題を紹介し、日本語の言い方一つがコミュニケーションの成否や職場の未来を大きく左右することを、具体的な事例を通して考えていきます。日本語の使い方を少し工夫するだけで、外国人との理解や信頼関係は大きく変わるというメッセージが、この講演の中心となっています。

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